blog

ブログ

2025/05/22
建築

農地に家を建てる場合の注意点

おはようございます!まるよし工務店 飯嶌です♪
今日は「農地に家を建てる場合の注意点」をお話しします。

実際に私の周りでも
「実家の土地」や「祖父母が持っている土地」をもらって家を建てる
という話をよく耳にします。
コロナ前に比べて建築費が30%以上値上がりした上、
まだ値上げが続く建築資材のことを考えると、
そのように使える土地がある方は
それを活用するという選択肢も現実的になってくるのではないでしょうか?

土地を買わなくていいとなれば
現在の土地価格からすると1,000万円前後、
家づくりのコストを抑えることができます。

とはいえ、それはそのまま土地が使える場合に限られ、
実際のところは古い家があり解体の必要がある場合や、
農地の一部を造成して家を建てる場合など
その状況に応じて費用がかかってくるのです。

今回は後者の「農地を造成して家を建てる場合」についてです。

地域を把握する

農地を活用するにあたり
まず調べていただきたいことが、
そこが「市街化調整区域」なのかどうかです。

市街化調整区域という地域だけは、
農業を推進する地域のため、農地から宅地に変えるのが難しいんです。

これは市役所で確認ができます。

その調査時に、その地域が「農業振興地域」に
含まれていないかどうかも確認が必要です。

この地域に含まれていると
農地転用する前にこの地域から外してもらう申請が必要となる上に、
その申請は年に2回しかなく、受理されるまで半年もかかってしまいます。

農地転用は毎月もしくは2ヶ月に1回はあり、受理は1ヶ月~2ヶ月です。

要するに、土地があるからすぐに建てられると思っても
造成工事をするまでに最短でも8か月、
時期によっては1年以上かかってしまうことになるのです。

農地を利用する選択肢がある場合は
事前の調査をオススメします・・・

宅地にするのにどれくらいかかるのか?

まず農地転用の申請をするのに
行政書士さん土地家屋調査士さん
支払う費用が必要となります。
これは測量・文筆して申請を出すためです。
測量が絡んでくるとなると
50万円くらいは計上しておいた方がいいかと思います。

続いて必要となるのが、
水道の引き込み工事水道加入金の支払いです。
農地は前の道から水道を引き込んでいないため、
これにも合計50万円くらいは計上しておきましょう。
前の道に水道がない場合は
もっと遠くから水道を引く必要があるので、
そうなった場合は100万円単位で追加工事が必要になる可能性があります。
これに関しても市役所で調査しておきましょう。

最後に本題の造成費用です。

造成費用

造成に関しては、
境界につくる擁壁基礎工事費用
表面の土を撤去・処分費用
新たに土を入れる費用
この3つが必要となるのですが、
ざっとこれらを合計すると
造成する坪数×3万円、
基礎の深さや処分量によっては坪数×4万円。
30坪(100㎡)の場合、90万円~120万円近く必要となってくる
と考えていただいた方がいいと思います。

これが庭付きの70坪の土地が欲しいとなれば
210万円~280万円近くかかってくるということです。

これらの合計が農地に家を建てる場合に必要となる費用です。

これから家を建てるにあたり、
実家の田んぼや畑を使わせてもらおうかなぁ、と考えの方は、
ぜひ参考にしてみてください。

地方のもっと地価の低い土地であれば
土地価格よりこれらの費用が上回ってしまうかもしれません・・・

この他、排水問題などもありますので案件ごとにアドバイスさせていただきます。
いつでもご相談ください!

Contact us